私たちの体に欠かせないミネラルのひとつである「マグネシウム」。
実はサプリメントとして摂るとき、同じマグネシウムでも“形(化合物の種類)”によって体内での働きが変わることをご存じでしょうか。
最近では欧米を中心に「目的に合わせてマグネシウムの形を選ぶ」という考え方が広がっており、日本でも少しずつ注目を集めています。
この記事では、今話題の L-スレオネート をはじめ、さまざまな形のマグネシウムとその特徴についてわかりやすく解説します。
そもそもマグネシウムはなぜ大切?
マグネシウムは体の中で300以上もの酵素反応をサポートしているといわれ、エネルギーを作る過程や神経の伝達、筋肉の収縮、心臓のリズムの安定など、生命活動に欠かせない働きをしています。
不足すると体のリズムが乱れやすくなり、だるさや集中力の低下などを感じやすくなるともいわれます。
食事からも摂取できますが、現代人の食生活では不足しがちな栄養素のひとつ。
そこでサプリメントの活用が注目されているのです。
マグネシウムの「形」が違うと何が変わる?
サプリメントの原材料を見ると「酸化マグネシウム」「クエン酸マグネシウム」「グリシン酸マグネシウム」など、さまざまな名称があります。
これはマグネシウムがどの物質と結合しているかの違いであり、体に吸収されやすいかどうか、また体のどこでどんな風に働きやすいかに影響します。
つまり「マグネシウム」とひとことで言っても、選ぶ形によって得られる実感が変わってくるのです。
注目のL-スレオネート ― 脳へのアプローチが期待される形
近年海外で話題を集めているのが マグネシウムL-スレオネート。
ビタミンCの代謝物「スレオニン酸」と結合しているため、マグネシウムが脳に届きやすいと考えられています。
研究では、脳の可塑性(神経の柔軟な働き)をサポートする可能性があると報告されており、集中力や学習能力、記憶のサポートを目的に選ばれることが増えています。
「最近物忘れが気になる」「頭をクリアに保ちたい」という人に注目されているのがこのタイプです。
クエン酸マグネシウム ― 消化を助けたいときに
「クエン酸マグネシウム」は水溶性が高く、吸収率も比較的よいのが特徴です。
また、消化管に水分を引き込む作用があるため、お通じのサポートを目的に選ばれることが多い形でもあります。
ただし人によってはお腹がゆるくなりやすいこともあるため、体質に合わせて調整することが大切です。
グリシン酸マグネシウム ― 眠りやリラックスを意識したいときに
「グリシン酸マグネシウム」はアミノ酸の一種であるグリシンと結合しています。
グリシン自体にリラックスや睡眠の質をサポートする働きがあるとされているため、休息を意識したい人に人気のタイプです。
夜の時間を落ち着いて過ごしたい、眠りのリズムを整えたいというニーズに合わせやすいでしょう。
酸化マグネシウム ― シンプルでコストを抑えたいときに
昔から広く使われているのが「酸化マグネシウム」。
コストが安く手に入りやすい一方で、体への吸収率は低めです。
便通を促す働きがあるため、日本の医療現場でも整腸目的で処方されることがありますが、吸収率を考えるとサプリとしてはやや物足りないと感じる人もいます。
ほかにもある注目の形
・タウリン酸マグネシウム
心臓や血管のサポートに役立つ可能性があるとされ、海外では循環器系の健康を意識する人に選ばれています。
・マレイン酸マグネシウム
エネルギー産生にかかわるマレイン酸との組み合わせで、スタミナを意識する人から関心を集めています。
このように、ひとくちにマグネシウムといっても本当に多彩なラインナップが存在しているのです。
自分に合ったマグネシウムをどう選ぶ?
ここまで紹介したように、形によって特徴や得意分野が違うため、**「何を目的に摂りたいか」**を明確にすると選びやすくなります。
例えば、
・頭をスッキリさせたい → L-スレオネート
・お通じをサポートしたい → クエン酸マグネシウム
・リラックスや休息を意識したい → グリシン酸マグネシウム
・コスト重視 → 酸化マグネシウム
といった具合に整理できます。
ただし、効果の感じ方には個人差があり、体質や生活習慣によっても変わります。
最初は少量から試し、自分の体に合うものを見つけることが大切です。
私のレビュー
私自身、いくつかのマグネシウムを試してきました。
クエン酸マグネシウムはお腹にやさしく働きかけてくれる感覚があり、グリシン酸マグネシウムは夜に心を落ち着けたいときに役立ちました。
そして最近注目しているのがやはり L-スレオネート。
体感としてはすぐに「劇的な変化」があるわけではありませんが、頭の中のノイズが少しずつクリアになり、作業への集中が続きやすいように感じています。
もちろん人によって違いはありますが、海外で人気が高まっている理由もわかる気がします。
注意点について
どのサプリメントにも言えることですが、**「万能ではない」**ということは覚えておきましょう。
マグネシウムはあくまで日々の食事や生活習慣を補うもの。大量に摂れば良いというわけではなく、体に合わないと感じたら中止することも大切です。
また、持病がある方や薬を服用中の方は、必ず医師や薬剤師に相談してから取り入れることをおすすめします。
まとめ ― あなたに合うマグネシウムで毎日を整える
マグネシウムはどの形を選ぶかで、体の中での働きが微妙に変わります。
海外ではすでに「目的別マグネシウム」という考え方が定着しつつあり、日本でもこれから広がっていくでしょう。
自分に合った形を選ぶことで、より心地よく毎日を整えられる可能性があります。
「最近少し不調を感じる」「集中したいのに続かない」そんなときこそ、マグネシウムの最新トピックに触れてみてはいかがでしょうか。